高瀬研究室では、建築環境工学のなかでも熱環境を軸足に置き、建築の快適性・省エネルギー・持続可能性(サステナビリティ)を追求しています。

建築は建った後でその真価が問われます。

研究では運用・居住後の住宅・建築物の室内環境やエネルギー消費実態を調査します。そこでは、設計段階では思いもよらなかった人々の動き、設備機器の挙動が見られることが多々あります。新しい課題が発見されることは、より快適で省エネルギーな建物を作るヒントになります。新しい建物・空間を作るときには、こうして得られた知見を活かしつつ、シミュレーションを駆使して設計することで、より良い居住環境が実現できます。

研究で扱うテーマは、詳細な部材レベルのものから、室内空間、建物全体のエネルギー、都市空間まで様々なスケールに横断しています。地味かもしれませんが、こうした一つ一つの知見が集積されることで、安心で快適な暮らしを実現することができます。

研究室では、各研究テーマに沿って実験・実測・シミュレーションの調査を行うとともに、他テーマの学生との情報交換としてのゼミを行ったりします。また、それぞれのテーマでは企業や行政、研究機関、学協会と連携して作業を進めることが多いのも特徴です。中長期的にも社会で必要とされることを意識しながら研究を行って、人々の暮らしの質の向上に還元したいと思っています。

SDGsに代表されるように、サステナビリティがあらゆる場面で要求される時代になりました。研究テーマはあくまでも建築環境ですが、環境設備系のエンジニアだけではなく、環境設計を目指す意匠設計者、建築・設備施工、その他の職業を目指す人にとっても間口を広く構えていければと考えています。興味がある人はぜひ、研究室の先輩や高瀬まで話を聞きに来てください。